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47エッセイコラム

五感で感じるエッセイ『イン・ラケ’ッチ!』  白川ゆり


24.祝 令和元年 〜奈良〜

いよいよ、新元号「令和」がスタートした。新しい元号を通して、古(いにしえ)の日本に思いを馳せるきっかけとなった人も多くいると思う。私もその一人。

「令和」の出典となった万葉集と言えば、やはり真っ先に頭に浮かぶのは、奈良である。「うましうるわし奈良」の車内広告を目にした瞬間、決めた。

修学旅行以来、ウン十年ぶりとなる奈良へ行こう!

大神神社JR奈良駅から電車で30分。JR三輪駅に降り立つ。目指すは、日本最古の神社と言われる大神(おおみわ)神社である。

早朝のせいか、駅前は人影もまばら。のんびりしている。駅から神社に向かうまでの道も、大きく開けていて気持ちいい。



大神(おおみわ)神社は、三輪山そのものをご神体とするため、本殿がない。登山してお参りする事を登拝(とうはい)といい、社務所で入山にあたっての心得十箇条「撮影禁止、飲食禁止、山中の草木一本持ち出し禁止」などの説明を受け、「三輪山参拝証」のたすきを首に掛ける。

何だか、身が引き締まる。裸足で登る人もいるそうだが、私は、持参した足袋に履き替えて出発した。

往復で約二時間。山での体験は他言無用とのことだが、ひとことだけお伝えしたい。

神様の存在を近くに感じるような瞬間が、何度かあった。少なくとも、私はそう感じた。是非、機会があればご自身で体験される事をお勧めする。登山初心者でも心配はいらないが、くれぐれも敬虔な気持ちをお忘れなく。

長谷寺
続いて、JR三輪駅から電車で20分程の長谷寺へと向かう。

駅から長谷寺まではゆるい坂道が続き、山門をくぐり抜けると、階段、階段、また階段。上中下三廊に分かれた登廊(のぼりろう)の全399段をひたすら、登る。延々と、登る。

途中の踊り場では、リタイアして、椅子に腰かけている人もチラホラいた。

へろへろになりながら登り切ると、目の前に現れたのは、何とも清々しい佇まいのお坊様方。

境内のあちこちで、参拝客に案内をして下さっている。汗だくの人々の中にあって、そこだけ涼風が吹いているようである。

思わず、スマホを構えたら、すぐ脇の立て看板にこう書かれていた。


<仏像と僧侶の撮影はお断り致します>

…私は、スマホをそっとカバンに戻した。

国宝である本堂に入ると、高さ10メートルを超えるご本尊「十一面観世音菩薩」がお出迎え下さり、その圧倒的な存在感にしばし言葉を失うほどだった。 本堂正面には、京都の清水寺と同じく、大きく張り出した「長谷の舞台」があり、景色を一望できる。 はるか昔の人々も、ここから同じ景色を眺めていたのかも知れないと思うと、不思議な気持ちになる。

法隆寺 翌日。
昨日の静かな大人旅とは一変、修学旅行の生徒で溢れる観光のメッカ、法隆寺へ。

ここは、世界最古の木造建築として知られ、日本最初の世界遺産でもある。

南大門をくぐり、長い参道を歩いていくと、前方の階段で制服を着た生徒たちが、記念撮影をしていた。生徒たちは次々と入れ替わって、集合写真に収められていく。

その光景を見た時、私は強烈なフラッシュバックに襲われた。

そうだ、ここだ。ここで、集合写真を撮ったよ、私も。
共通の思い出の場所として、この場所を懐かしく思い出す。そんな人が、日本中にたくさんいる。また、不思議な気持ちになる。

春日大社
奈良旅の締めは、世界遺産春日大社へ。

近鉄奈良駅前から春日大社に続く沿道の両側には、学生や外国人観光客の行列がびっしり連なり、歩いている。



活気があり、物凄くエネルギッシュだ。

そんな人の群れに負けじと群れているのは、鹿。 その数は、私の想像をはるかに超えていた。周辺には実に1,200頭の野生の鹿が生息しているといい、まるで鹿の王国。

神様が白鹿に乗って奈良の地においでになったと言われることから、春日大社では神の使いとして鹿が大切にされているのだ。
奈良の鹿

広大な敷地内には、大小合わせて40社もの神社があり、鮮やかな朱色に塗られた建造物が新緑に映えて、実に華やかだった。

「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように。」

奈良は、「令和」に込められた想いを体現するかのような、古代から受け継がれた大切な何かが息づく場所だった。人の想いや祈りのように、目には見えないものが、奈良の輪郭を作っている。

その奥深さを、わずか2日で味わい尽くすことなど不可能だった。
私の奈良旅は、今後もしばらく続きそうだ。

 

 

[白川ゆり プロフィール]
CASA DE XUX代表/アロマハンドセラピスト/アロマテラピーアドバイザー
2009年〜 マヤの聖地を巡るワールドツアーに参加。パレンケや先住民が住むラカンドン村等、数々のマヤの聖地を訪れる。
また、国内外のマヤの儀式において、火と香りで場と人を浄化する「ファイヤーウーマン」を務める。
2011年〜 マヤの伝統的な教えを伝えるワークショップを開催。
マヤカレンダーからインスピレーションを得たオリジナルアロマミストシリーズ「ITSUKI」を制作。



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