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47エッセイコラム

春夏秋冬「ゆる伊豆」だより  小林ノリコ

第9回 旅心くすぐる新名物・函南のプリン

左から、「函南クラシックぷりん」「函南生ぷりん」「丹那朝のプリン」
左から、「函南クラシックぷりん」「函南生ぷりん」「丹那朝のプリン」

2017年5月1日、伊豆縦貫道の函南塚本IC付近に道の駅「伊豆ゲートウェイ函南(かんなみ)」がオープンした。伊豆半島では8番目となる道の駅だ。

三島市と熱海市の間にある函南町は、箱根の南側に位置し、伊豆の山々を背にした自然あふれる街。サッカーファンには「内田篤人選手の出身地」と紹介すればご存知の方もいると思う。

道の駅から10キロほど離れた場所にある丹那地区は、130年の歴史を持つ酪農の里。山々に囲まれた盆地で、14軒の酪農家と牛乳工場がある。
静岡県東部・伊豆地区では、ここの牛乳工場で作られた「丹那牛乳」が学校給食の定番。牛乳はスイカやトマトと並ぶ、町の代表的な特産物になっている。

左から、「函南クラシックぷりん」「函南生ぷりん」「丹那朝のプリン」
道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」。川の駅と道の駅をつなぐ「ふじみはし」の上から風景

道の駅では、この丹那の牛乳を使ったプリンが3種類販売されていた。町内で営業している3店舗が、三者三様の個性を発揮したプリンだ。さっそく食べ比べてみたが、それはもう新鮮な驚きの連続で、ちょっとやそっとじゃ捨て置けない、特別な味わいであった。

まずは菓子舗「石舟庵」の「丹那の朝のプリン」。本社は伊東市にあるが、わざわざ、丹那の牛乳工場から車で約10分の場所にプリン工房をかまえ、鮮度にこだわったプリンを作っている。
毎日変わる気温と湿度に気を使い、焼け具合を一つひとつ確認しながら丁寧に蒸し焼きされたプリンは、のどごしが良くなめらかな舌触り。のどの奥でコクの深い牛乳が芳醇な香りを放ち、滑るように胃袋へ落ちていく。とても上品な口当たりが魅力だ。

次にいただくのは、人気洋食レストラン「Kiya」の「函南クラシックぷりん」。丹那牛乳をふんだんに使用。少し硬めで、昔懐かしい感じがする蒸し焼き仕立てのプリンだ。クセのないカスタードプリンに、別添のミルクジャムをかけていただく。ありそうでなかったこのコンビネーション、意外にもあっさりとした後味で食後のデザートにぴったりだ。レストランの看板メニュー「カニクリームコロッケ」にも言えるが、この店は本当に、牛乳遣いに長けていると思う。

最後に紹介するのは、菓子店「もんれぇぶ」の「函南生ぷりん」。丹那の牛乳を100%使い、脂肪分の違う2種類の北海道産生クリーム、富士・朝霧の赤玉玉子を使用。スチームオーブンに入れて低温・短時間で焼き上げる。
「生」というだけあって、そのなめらかさは尋常ではない。固形である絶妙なラインを舌の上で保ち、溶けるように崩れていく。美味い。もうその言葉しか出てこない。口に残る余韻にしばし浸り、あとは笑顔がこぼれるのみ。

2017年5月現在、3店舗とも通信販売は行っていない(kiyaは通信販売へ向けて準備中)。函南へ行かなければ食べられない!という、スイーツファンの旅心をくすぐるプリンでもある。

待てよ、この過剰でないスイートさと、なめらかな動き、そしてゆったり洗練された物腰....かの内田篤人選手にそっくりではないか!?もしかすると函南の絶品プリンは、彼をモチーフに作られたのかもしれない…!?
そんな(失礼千万な)妄想を巡らせつつ、いつか函南のプリンが、内田選手と同じぐらい有名なお土産になることを願った。






【小林ノリコ プロフィール】
伊豆在住フリーランス・ライター/伊豆グルメ研究家。東京の編集プロダクション勤務を経て、2005年から地元伊豆でフリーランス・ライターとしてのキャリアをスタート。2014年より静岡県熱海市を拠点に移して活動中です。47エッセイでは、四季折々の伊豆(たまに箱根)の風景や食を中心に、あまり観光ガイドに載らないようなテーマを、ゆる〜くご紹介していきます。


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